糖化最終産物 AGEsとは?

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炭水化物の取り過ぎが、老化を促進させる

 

最近、そういう話があちこちで紹介されるようになった。

 

これは血液中のブドウ糖や果糖が、体内のタンパク質と反応して弱めたり、AGEs(エイジス、エイジズ)という物質を作り、体のあちこちを壊すことが分かったからだ。

 

そしてこれが年を取るとかかりやすくなる糖尿病、心臓病、アルツハイマー、ガン、末端神経障害、難聴、失明などの原因となることが分かってきたからである。

 

AGEsとは、Advanced Glycation End Productsの略称で、後期糖化生成物とか、糖化最終産物と訳されているが、要するにアミノ酸(タンパク質)と糖が反応した成れの果てである。

 

AGEsがどうやって出来るかというと、ご飯やパン、パスタなどの食品に含まれる炭水化物が、ブドウ糖や果糖、ガラクトースなどの単糖類に分解され、小腸の血管から吸収されて体内に入る。

 

ブドウ糖はそのまま血糖となって、血管を通って体中を回り、果糖やガラクトースも、ブドウ糖に変換されて、身体の隅々に運ばれる。

 

この過程で血糖が血管や骨のタンパク質とランダムに化学反応を起こし、最終的にAGEsになる。

 

ブドウ糖、果糖、ガラクトースなどの糖と、20種類のアミノ酸とがランダムに反応するので、非常にたくさんの種類の物質ができあがる

 

これらをまとめてAGEsと呼んでいるわけだ。

 



メイラード反応が、身体の中で起こっている!

老化で起こる様々な病気の原因物質だと言われるAGEs(エイジズ)

 

AGEsと言われると、何か新しい物質みたいに聞こえるが、実は我々が普段良く目にする物質だ。

 

たとえば肉を焼くと褐色に色が変わる。

 

玉ねぎを20分ほど炒めると、やはり褐色に色が変わる。

 

他にも、デミグラスソース(ブラウンソース)の褐色や、焙煎したコーヒー豆の色、黒ビールやチョコレートの色味噌、醤油の色、パン(トースト)やご飯の「焦げ」。

 

食品を高温で調理したり、長い時間を掛けて製造すると、こういう風に褐色(焦げ茶色・赤茶色)の物質が出来て、とても良い香りがして食欲をそそる。

 

これは高校の化学の時間に習った「メイラード反応」というやつだが、実はこれがAGEsができる反応なのだ。

 

つまり食べたり飲んだりして吸収した炭水化物が、血糖となって全身を回る間に体内でメイラード反応を起こし、その過程で発生する様々な物質が身体を壊すわけだ。

 

そして年を取ったり糖尿病が長引くと、身体に茶色いシミや斑点が出てくるが、あれって実は「身体の中で出来た焦げ」だったんだね。

 

こうして高温で調理した食品を食べると、食品中に出来たAGEsは10%程度吸収される。

 

高温で揚げられたポテトチップスなどには、発がん性のある劇物のアクリルアミドなどができてしまうが、これもAGEsの一つ(アスパラギン酸とブドウ糖の反応物)であるから、注意するのに越したことはない。

 


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