放射能を出す物質は、身の回りにたくさんある
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ある食品添加物が、安全かどうか。
こういう場合、たいていの人は、危険か安全かという二分法でモノを考える。
そして少しでもリスクがあれば、危険だ危険だと大騒ぎする。
しかし科学的には、そんな単純な判断はせず、「どの程度危険なのか?」という風にオーダー(単位)で考える。
というのも科学的には世の中には、100%安全なモノも100%危険な物も存在せず、「全ては量の問題」だと考えるからだ。
たとえば放射能が危険だ、と言っても、世の中には放射線を出す物質なんてごまんとある。
たとえば温泉が熱いのは地中にあるマグマのせいだが、マグマが熱いのはマントルにある放射性物質のせいだ。
だから温泉地で放射線量を量れば、たいてい放射線量が高くなっている。
というのも地下から出てきた岩に、放射性物質がたくさん含まれているからだ。
難病の湯治場として有名な秋田県の玉川温泉などは、酸性湯と放射線がキツいことで有名で、電化製品などは2ヶ月もたつと錆びて使えなくなる。
放射線もビュービュー飛び交っていて、岩盤浴で年間20ミリシーベルトも被曝する計算になるという。
浴びても良いとされている人工放射線量は、1年間で1ミリシーベルトまでとされているので、年間20ミリシーベルトの温泉地に、わざわざ出かけるなんて、なんか凄い話だね。
野菜や果物を食べれば放射能もついてくる
放射能や放射性物質は、身の回りの至る所にあるし、食品にもたくさん含まれている。
福島第一原発が事故を起こし、大量の放射性物質がばらまかれてしまい、一種のパニック状態になったが、放射能・放射性物質は毒ではない。
もちろん、シーベルト単位の大量に放射線を浴びると即死や1週間以内に死ぬ「腸死」に至るが、ミリシーベルト単位なら死には至らない。
毒性のあるプルトニウムや、ラドンなどを吸い込むと、肺ガンのリスクが高まることが分かってるが、毎日でなければ発がんリスクが多少高まるだけだ。
放射性物質は、時間がたつにつれて崩壊して減って行くし、半減期が数十万年という物質は、逆に安定した物質でもある。
またカリウムの0.01%が放射性カリウムで、野菜や果物には、もれなく放射能・放射性物質が入っている。
カリウムは、野菜や果物を育てるための肥料に使われるが、カリ肥料に放射線測定器を向けるとちゃんと反応する。
たとえばバナナは、毎日1本食べると、年間で36マイクロシーベルトの内部被曝が起こる計算だ。
トマトやジャガイモなどもカリウムが多く、我々は食事から、4,000から6,000ベクレルくらいの放射能・放射性物質を毎日摂っているのだ。
因みに4,000ベクレルというのは、一秒間に約4,000コの放射性物質が崩壊(破裂)して電子が飛んでいるということで、その程度なら何の問題も無いということになる。
結局、安全な食品というのは、害がある成分を含んでいても、身体が対応できる程度なら良いというわけだ。