ストレスとは、外部からの力に対する内部応力
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ストレスとは、外部から力が加わったときに、内部に生じる「応力」のことである。
たとえばバネを引いたり押し縮めると、内部に歪みが生じ、様々な力が働く。
消しゴムを軽くねじったりすると、やはり内部にひずみが生じ、様々な力が生まれる。
こういう内部の歪みに対して発生する力が、材料工学のストレスという概念だ。
ストレスは、外部から加わった力に対して、内部に生じる歪みを押し戻そうとする力であり、自分自身が壊れないように抵抗する力と捉えても良い。
このような材料工学のストレスの概念を、心理学に持ち込んでストレス学説をうち立てたのがカナダの生理学者ハンス・セリエだ。
ハンス・セリエ博士は、20世紀中頃に、1万5000匹もの動物を使ってストレス実験を行い、ストレスによる生体反応を観察した。
そしてストレスを「外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応」と定義した。
またストレスを生み出す外部環境の刺激を「ストレッサー」と定義して分類した。
非特異的反応とは、簡単に言うと、原因は何であれ同じような反応が起こると言うことだ。
つまりストレッサーが物理的でも、化学的でも、精神的でも、生体内では同じような反応が起こるという。
ストレスの種類は色々あるが、反応はどれも同じ
カナダの心理学者ハンス・セリエは、20世紀の中頃にストレス学説を打ち出した。
セリエは1万5000匹もの動物を使ってストレス実験を行い、物理的ストレスでも化学的ストレスでも、心理的ストレスでも、同じような生体反応が起こることを見つけた。
そこでストレスを受けた時に起こる反応を「ストレス反応」と名付け、ストレス反応を引き起こす外部からの刺激を「ストレッサー」と名付けて分類した。
ストレッサーの分類法には色々あるが、
- 五官を刺激するストレッサーを「物理的ストレッサー」
- 薬やガスなどによる刺激を「化学的ストレッサー」
- 炎症や感染による刺激を「生物的ストレッサー」
- 心理的な刺激を「心理的ストレッサー」
物理的ストレスとは、まぶしい光などによる視覚ストレス、騒音などの聴覚ストレス、寒さなどの触覚ストレスなどを指す。
化学的ストレスとは、薬の作用などによるストレスだ。
生物的ストレスとは、外傷や病気によって受けるストレスで、心理的ストレスとは、心の動きによるストレスになる。
心理的ストレッサーには様々なモノがあるので、これをさらに細かく分類している場合もあるし、社会から受ける心理的ストレスに「社会的ストレッサー」という名前をつけて、別分類にしている場合もある。