ニキビ菌も、皮膚の常在菌

更新日:

年を取るとニキビもできやすくなる。

 

年を取ってからニキビ?と思うが、「吹き出物」とも言う。

 

ニキビも吹き出物も症状としては、座瘡(ざそう)と呼ばれるモノで、できる場所によって呼び名が変わったり、年齢によって呼び方が変わるらしい。

 

ニキビは毛穴のあるところなら、どこでもできる可能性があるので、胸や背中など様々なところにできて肌の見栄えを悪くする。

 

このニキビができる直接の原因は、皮膚に住んでいるアクネ桿菌などの細菌だ。

 

皮膚には十種類前後の細菌が住み着いていて、皮膚細菌叢(皮膚フローラ)を作っている。

 

皮膚に住んでいる細菌は、皮脂を分解して脂肪酸などを作り、皮脂膜を微酸性にしている。

 

ニキビを作るアクネ桿菌(ニキビ菌)も、実は皮膚の常在菌の一つであり、皮脂腺の奥でせっせと皮脂を脂肪酸に分解している。

 

皮脂膜はこの脂肪酸によって弱酸性に保たれていて、それで細菌やウイルスの侵入を防いでいるので、アクネ桿菌自体は有用菌である。

 

ところが毛穴が炎症や古い角質などで詰まると、分泌された皮脂が外に出れなくなって固まってしまう。

 

あるいはアクネ桿菌が分解した脂肪酸が溜まって毛穴の奥で白い塊(コメド)になったり、さらにそれが酸化して周囲に炎症を起こしたりする。

 

古い角質などが毛穴の中に溜まる場合は、黒くなって毛穴を広げてしまう。

 

つまりニキビはアクネ桿菌のせいというよりも、皮脂腺が詰まること自体が根本的な原因らしい。

 



ニキビの原因は、一つとは限らない

年を取るとニキビや吹き出物が増える。

 

高校生くらいの若いときには、成長ホルモンや性ホルモンが活発で、それでニキビが増える。

 

なので成長ホルモンや性ホルモンの分泌が減るとニキビや吹き出物などできなさそうだが、逆にホルモンが足りなくなって、不安定になる場合もニキビができるのだ。

 

他にもタバコ、ストレス、血糖値を上げやすい砂糖や、精白された炭水化物なども、ニキビや吹き出物の原因に挙げられている。

 

つまりホルモンの変化やストレスなどで、皮脂腺から分泌される皮脂の量も変わって、皮膚にいる細菌のバランスが変わって、ニキビができやすくなるってことらしい。

 

そして、ニキビができる人はものすごくできるが、できない人は殆どできないところを見ると、遺伝や生活環境など複数の原因があると思われる。

 

だから一つの原因だけ対策しても、それが主な原因でなければ、解決しない。

 

これは口臭対策でも同様で、一種類の対策では間に合わない。

 

口臭の場合、複数の口臭源があって、鼻や口の中、胃腸、肺が、三大口臭源になっているという。

 

この三つの口臭源を対策して初めて、口臭が気にならないレベルになるわけだ。

 

ニキビや吹き出物の場合も、毛穴に詰まった皮脂を菌が分解するのは同じだが、皮脂腺が詰まる原因は、皮脂だったり角質だったり、毛穴の炎症だったりといろいろだから、それぞれに対処が必要かもしれない。

 

肌をごしごしこすって毛穴を痛めないようにし、石けんやシャンプーなどで身体を洗うのも週に1~2度にして、皮脂を取り過ぎないようにしないといけない。

 

年寄りのニキビの原因は、皮脂腺からの皮脂の分泌量が減るのと、角質層が硬くなって皮脂腺を詰まらせてしまうってことだから、乾燥肌の対策と同じで、石けんなどで身体を洗うのをやめるってことかな。

 


広告


Twitter
Facebook
LINE
はてな
ポケット

やわらかダイニング ウェルネスダイニング 心疾患リスク検査キット
今、売れてるフード