日本の男は、何ガンで死んでいるのか?
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日本人の死因の推移を見ると、減っているのは脳卒中で、増えているのはガンと肺炎だ。
肺炎で死ぬ人の割合が増えている原因は、どうもよく分からないが、おそらくはタンパク質不足ということだろう。
最近、年寄りの栄養不足が指摘されていて、深刻なタンパク質不足に陥っているというからね。
タンパク質不足になると、たった一週間で免疫力が一気に落ちるし、年を取るとウイルスの侵入に身体が反応しにくくなる。
だから肺炎による死亡者数が増えるのは、ある意味当然なのかもしれない。
一方、割合が増え続けているのがガンだ。
では一体、日本人男性は何のガンで死んでいるのだろうか。
ということでOECDのデータから、ガンの内訳と死亡者数の推移をグラフにしてみた。
ガンによる死亡者数の推移(日本・男性)
ガンと言えば、胃ガンというイメージがあるのだが、昔から胃ガンというのが非常に多かったことが分かる。
一方、最近増えているのが肺ガンで、ビックリするくらい増えているね。
胃ガン以外のガンも増えていて、大腸ガンや膵がん、肝がんや前立腺ガンなども気をつけねばならない。
年齢別人口を標準化した死亡率のグラフを見ると、肺ガンの増加はある程度収まった感じがあるが、前立腺ガンはまだ増加中?と言ったところだ。
日本の標準化死亡率の推移(ガン 男性)
ただこの前立腺ガンは、日本人は欧米人と比べて、非常に進行が遅くて死亡率が低いことが知られている。
「革命アンチエイジング」の本には、大豆の摂取量が多いせいだろう、とか言う話が載っているが、果たしてどうなのかな?逆に欧米諸国と比べて多いのが胃ガンだが、WHOは、塩蔵品(塩漬けの食べ物)が原因かも?とか言ってるみたいだね。
アメリカなどの塩分摂取量の目標を、食塩換算で1日の5グラム未満にしているが、カップ麺1個食べれば、5グラム近くの塩分を摂れてしまうので、確かに日本人は塩分の取り過ぎではあるが。
日本人女性の乳がん死は、世界的に見ると少ない
さて女性の死因一位もガンだ。
女性の場合も、昔は胃ガン死がダントツで多かったが、今や大腸ガンや肺ガンが増えて、胃ガンより多くなってしまっている。
一方、胃ガン死は徐々に減ってはいるが、それでもまだまだ多い水準だ。
膵臓ガンや肝臓ガンなども男性同様、増えている。
ガンによる死亡者数の推移(日本・女性)
そして問題なのが乳がんの増え方。
そこで乳がんの死亡者数を欧米諸国と比べてみたのがこれだ。
乳がんによる死亡者数 国際比較
「革命アンチエイジング」という本には、日本は乳がんの発生率が異常に少なくて、「大豆」の成分のせいだという話が載っていたが、確かに欧米諸国の3分の1程度らしい。
が、フランスやカナダと比べるとまだまだ多い。
しかし年齢別人口を標準化した場合の死亡率である「標準化死亡率」で比べてみると、日本の乳がん死亡率が異常に低いことが分かる。
標準化死亡率(乳がん)OECD
それでも、増えている途中であることは間違いないが。