ボケの初期症状とは
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歳をとると誰でもボケる。
歳をとると、血管が弱くなり、脳も多少縮んでしまうから、ボケるのはやむを得ない。
ただしそれは歳をとるにつれて、若い人よりボケやすくなるだけであって、ボケる人は若い人でもボケる。
たとえば病院のボケ外来でも、以前は四十代・五十代の働き盛りの患者さんが多かったが、二十代・三十代も増えてきているらしい。
病院のボケ外来に来る人というのは、生活や仕事に支障があるレベルの患者だから、軽いボケ症状の人は、その何十倍もいるだろう。
「フリーズする脳」と言う本には、ボケの初期症状として次のような事が挙げられている
ボケの初期症状の例
- 脳が働かず、何にもできなくなってしまう。
- 人に話しかけられたときに、うまく反応できない。
- 言葉がなかなか出てこない
- 思考がすぐに途切れてしまう。
- よく知っているはずの人や物の名前が出てこない
- 何かしようと思ったのに、それが思い出せない。
- 電話で人の話を聞いても、その内容がすぐに頭から抜け落ちる
たとえ気がついたとしても、「なんか調子が悪いな」と思う程度で、自分がボケているなんて思わないのが普通だ。
なので本人が自分のボケに気づくのは、いつもと違うことをしようとするときだ。
特に環境が変わったり立場が変わると、できると思っていたことができなくて、「あれ?何かおかしいな私」となる。
そして次第に仕事や生活に支障が出て、何とかしなければと思い始めるわけだ。
環境が変わると、自分のボケに気がつく
ボケていることに気がつくのは、昔は簡単にできたことが、できなくなっているときだ。
ちょっとした物忘れくらいだと、「調子が悪いな」と思うだけで、自分がボケていることに気づかない。
しかし何分もボーッとしていたり、簡単な作業がいつまでも終わらなかったり、判断すべきタイミングで判断できなかったり…こういうことが何度も続いて起こったり、それで失敗することが増えたりすると、ようやく「おかしいな」と気づき始める。
また仕事や職場を変えたり、昇進して部下を持ったりすると、前の職場や地位では簡単にできたことが、いつのまにかできなくなっていて、「こんなはずでは?」と言う風に焦る。
毎日忙しく働いているときは、五官を全部使って情報を集め、自ら動いて考えをまとめていた。
しかし転職したり昇進したりして、自分でやらなくて済む事が増えると、今まで研ぎ澄まされていた能力は、やらなくなったらすぐに消え失せる。
一方、今まで自分でやっていなかった作業は、まだ殆どできない状態であるから、「何もできなくなっている」わけで、「あれ、こんなに何にもできなかったっけ?」と、ようやく脳がボケていることに気づく。
ところがそういう状態になっても、どうすれば能力が戻るのかがわからない。
人の話が聞けない、決断力がない、では、仕事に差し支えるから、そこでようやくボケ外来の門を叩くと言うことになるらしい。