年を取ると成長ホルモンの分泌量が減る
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老化が進むそもそもの原因は、筋肉量の減少と脂肪の増加だ。
筋肉が減ってしまった結果、寝てても消費されるエネルギー、すなわち「基礎代謝量」が減って、余ったエネルギーが脂肪としてつく。
そして脂肪が増えると、糖代謝も悪くなり、高血糖になりやすく糖尿病リスクが高まる。
というのも太るとインスリンが効きにくくなり、食後の血糖値が、なかなか下がらなくなってしまうのだ。
そのまま食後高血糖が続くと、体中で「糖化反応」が進み老化が進む。
皮膚の真皮層にあるコラーゲンタンパクが糖化されてデコボコこになり、骨のコラーゲンもジワジワと糖化されて、骨がもろく折れやすくなる。
神経細胞も糖化が起こるので、頭や身体の反応速度が悪くなる。
ではなぜ急に筋肉が減り始めるのかと言えば、「成長ホルモン」の分泌量が減るからである。
成長ホルモンとは、筋肉や骨などを作る働きのホルモンで、簡単に言うと、身体を作って維持する役割のホルモンだ。
成長ホルモンが少なくなると、新陳代謝が悪くなり、脂肪も燃えにくく、太りやすくなってしまう。
20代前半までは、何もしなくても一定の成長ホルモンが分泌されていたので、筋肉量が落ちると言うことはなかった。
しかし年を取るにつれて成長ホルモンが出にくくなるので、努力をしないと筋肉量がジワジワ減ってしまうのだ。
この成長ホルモンの分泌量を増やすには、成長ホルモンの材料となる食品をしっかりと摂った上で、体力トレーニングをすることが必要になる。
散歩やウォーキングとは別に、身体に負荷を掛けるような、ちょっとハードな運動が必要だという。
成長ホルモンを増やすには筋トレとアルギニン
年寄りこそ、筋力トレーニングが必要だ。
というのも年を取るにつれて「成長ホルモン」の分泌量が減り、筋力トレーニングをしないと、筋肉量がどんどん減っていくからだ。
筋肉が減って何が困るかというと、脂肪がつきやすい身体になり、それが病気や老化につながるからである。
筋肉量が減り脂肪が増えるのが老化の第一歩であり、ここから様々な生活習慣病のリスクが高まっていく。
ただし散歩やウォーキングでは、筋肉にあまり負荷がかからないので、筋肉維持や骨量維持は期待できない。
散歩やウォーキングには強い筋肉などいらないから、成長ホルモンが分泌されないのだ。
成長ホルモンが分泌されるタイミングは、筋肉を使った後と睡眠後の数時間で、要するに、壊れた筋肉などを修復するために、成長ホルモンが分泌されて、新陳代謝が活発になるってことだ。
ではどうすれば成長ホルモンが増えるかというと、成長ホルモンが増える食品を食べ、成長ホルモンが増えるようなトレーニングをすれば良い。
成長ホルモンが増える食べ物は既に分かっていて、アルギニンというアミノ酸(タンパク質)だという。
アルギニンは一部の栄養ドリンクや、エナジードリンクにも配合されている成分だね。
アルギニンは、体内でグルタミン酸から合成できるので、必須アミノ酸ではないのだが、補充が必要な重要なアミノ酸だという。
というのもアルギニンは免疫力を高め、代謝を促進して脂肪を燃やしてくれるので、成長ホルモンの補助になる上、成長ホルモンの分泌も刺激するらしい。
だからアルギニンを含む食品を意識的にとって、筋トレや睡眠に励めば良いってことだな。
アルギニンを多く含むのは、大豆(味噌)やナッツ(クルミやピーナッツ)、肉類(特に鶏肉)や牛乳(チーズ)、玄米、レーズン、エビなどで、サプリメントなども売られている。
ただしアルギニンはアルカリ度が強いアミノ酸なので、必ず酸性の食品(グレープフルーツジュースなど)と一緒に取らないと、胃潰瘍を起こしかねないので、注意が必要だ。
アルギニンのパウダーなど、クエン酸配合でも、とんでもなくひどい味で、そのまま飲めたもんではないが。