毎日確実に飲みたい水と、タンパク質
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年寄りにとって水分とタンパク質は、命に関わる栄養素である。
年を取ると、五感が衰えて、のどの渇きに気がつかなかったり、腹が減っているのに気がつかなかったりする。
なので知らぬ間に脱水状態になっていたり、タンパク質不足に陥ってしまう。
そして、脱水、貧血、脳卒中、肺炎、結核、転倒、骨折などが起こり、寝たきりになったり、場合によっては死に直行することになるのだ。
若い頃はまだ、身体に筋肉がたくさんあるから、多少の水分不足やタンパク質不足に耐えられる。
というのも筋肉には水分やタンパク質があるので、不足した場合は筋肉から融通できるのだ。
しかし年を取って筋肉量が減ると、筋肉から水分やタンパク質を融通できなくなるので、(決まりとして)毎日確実に水分とタンパク質を十分に摂る工夫が必要になるわけだ。
水は、1日にコップに8杯以上、タンパク質は体重1kgあたり1グラム以上。
これは確実に毎日ノルマとして摂らねばならない。
たとえばチーズや豆乳などの高タンパク食品を常備し、おやつ代わりに食べたり飲めば、それだけでかなり違うはず。
そのほかに年寄りが不足させがちな栄養素として挙げられているのは、
- ビタミンC
- ビタミンE
- リボフラビン(ビタミンB2)
- ピリドキシン(ビタミンB6)
- 葉酸
- 鉄
- 亜鉛
地中海食の食品ピラミッド
地中海食とは、高脂肪なのに健康的な食事
様々なビタミンやミネラルが摂れて、健康的なスローフードと呼ばれるのが地中海沿岸で食べられている「地中海食」だ。
具体的には、 南イタリア料理やスペイン料理、ギリシア料理などが地中海食になるが、GI値(グリセミック・インデクス)が低く、血糖値が上がりにくいパスタを常食とし、トマトや魚介類をたくさん食べるのが特長だ。
地中海食はオリーブオイルをふんだんに使うため、非常に高脂肪食なのだが、高脂肪食でリスクが高まると言われる狭心症や心筋梗塞の発生率が低く、それはなぜかというところから研究が始まった。
地中海食の特長として挙げられているのは、
- バターの代わりにオリーブオイルをたくさん使う
- 魚介類をたくさん食べる
- 赤ワインを適量飲む
- 全粒粉のシリアル(穀物)や果物、野菜や豆やナッツをたくさん食べる。
- 肉や乳製品、甘いものはあまり食べない
- チーズやヨーグルト、オリーブオイル、果物・豆・ナッツ・野菜、パン、パスタ、米、ジャガイモなどを毎日食べる。
- 卵や鶏肉、甘いもの、チーズやヨーグルト、魚介類を週に2~3度食べる
- 牛肉などの赤身肉は、月に数回だけ食べる
- 水は一日6杯飲む。
ワインは適量
同じくらいの脂質を摂っている他の地域の住人と比べてみても、地中海食では明らかに心疾患が少ないので、これは油脂の種類の違いだと考えられ、90年代には脂質と健康の関連についての研究が盛んに行われた。