スクラロースは危険か?人工甘味料の安全性
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ダイエットコーラやダイエット飲料に含まれる様々な人工甘味料。
最近は、飲料の他にも様々な加工品に添加されていて「ギョッ」とすることも多い。
砂糖やブドウ糖果糖液糖が危険だから、人工甘味料を使うというのも、何とも妙な話ではあるが、高血糖と肥満は糖尿病や心臓病のリスクを跳ね上げる主要因だから仕方がない…ということか。
さて人工甘味料として、よく目にするのは、アステルパームとスクラロースとアセスルファムカリウム(アセスルファムK)の三つだが、これらの安全性は果たしていかがなものか?食品や薬の危険性(安全性)を示す指標としては、半数致死量(LD50:Lethal Dose, 50%)やADI(Acceptable Daily Intake;一日摂取許容量)という指標があるが、この三つの人工甘味料のADI値は次のようになっている。
人工甘味料 ADI値(1日あたり)
- アスパルテーム ADI値 40mg/体重1kgあたり (体重50kgなら2,000mg)
- スクラロース ADI値 15mg/体重1kgあたり (体重50kgなら750mg)
- アセスルファムK ADI値 15mg/体重1kgあたり (体重50kgなら750mg)
アセスルファムKは危険か?
食品添加物などの安全性について、ADI値という数値が計算されている。
これは「毎日食べても安全だと考えられる量」で、JECFAという委員会で定められている。
JECFAという略称を見ると、なんか日本の組織のようにも見えるが、「FAO/WHO合同食品添加物専門家会議」(the Joint Expert Committee on Food Additives)という、れっきとした国際連合の委員会だ。
で、このADI値はどうやって決められているかというと、動物実験を行って問題が発生しなかった最大量の100分の1の量で定められている。
なので実は、ADI値の100倍の量を食べても、元気な人には何ら害がない可能性もある。
ただし実験動物は人間と異なる種なので、同様に扱えるかは不明である。
そのためまず10分の1の量に分量を減らしている。
さらに同じ人間であっても、薬に対しての反応度は個人差があるので、過敏な人を想定してさらに10分の1にして、都合100分の1を安全係数として掛けているわけだ。
このあたり、かなり大雑把な計算になってるが、食品添加物は医薬品と違って「作用」を目的としていない。
身体に何らかの反応を起こす目的のものではないので、健康に確実に害がある量までは調べないのだ。
というわけで、砂糖代わりに使う分量で考えれば、人工甘味料が(直接)健康に及ぼす影響は殆どなくて、あとは気分の問題だということになる。
たとえばアセスルファムKは身体に吸収されるが、身体の中をぐるぐる回って排出される、…とか書いてあると、ちょっと気持ち悪いし、構造式を見ると、砂糖とは全く違うから遠慮したいというのはあるな。
スクラロースも、砂糖を原料として作っているが、塩素を反応させているところが気になる。
まあ、こういう人工甘味料・添加物は、申請から認可まで15年くらい掛けて審査するので、単体での安全性は基本的に確保されてはいるんだけど。
ただし人工甘味料に発がん性や強い作用がなくても、「甘さ」自体が問題らしいと言うことが最近わかってきた。
甘いものであれば、砂糖でもブドウ糖果糖液糖(異性化糖)でも、人工甘味料でも、同じように脳や胃腸が反応するってことらしい。