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アメリカの死因の推移
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アメリカの死因の推移・男性編アメリカ人男性の死因のトップは、50年前から循環器疾病、すなわち心筋梗塞と脳卒中(脳梗塞)であった。
かつては、アメリカ人男性のほぼ半数が脳や心臓の血管を詰まらせて死んでいたわけである。
そのため、戦後まもなくから、心臓病対策として様々な研究が行われ、心臓病や脳卒中が少ない地中海沿岸の食事習慣の研究が進められた。
その結果、心臓病による死亡者の割合が大きく下がり、現在では、ガン死とほぼ同じくらいのレベルになった。
ということで、アメリカの男性の死因の推移をグラフにしてみたが、事故って言うのが目立つね。
年間7000人くらいが死んでいる。
アルツハイマー病(神経疾患)が多いのもアメリカの特徴かな。
アメリカ 死因の推移(男性)
年齢別人口を標準化したデータでは、心筋梗塞も脳卒中も、ここ50年間で、たしかに4分の1くらいに減ってるね。
アメリカ 標準化死亡率の推移(男性)
アメリカ人男性の死因の特徴
アメリカ人男性はかつて、その半数が循環器疾病で死んでいた。
循環器疾病というのは、血液の流れに関連する病気で、心臓病や動脈硬化、高血圧や脳卒中などの病気だ。
日本でもかつては脳卒中が多かったが、これは低栄養と高血圧による脳出血によるもので、アメリカの脳卒中とは種類が異なる。
一方、アメリカで増えてきたのがガンだ。
ということで、OECD統計から死亡者数の推移を見てみる。
アメリカ ガンによる死亡者数の推移(男性)
アメリカ男性のガンの死亡者数の推移を見ると、前立腺ガンによる死亡者数が非常に多い。
アメリカでは、前立腺ガンは非常に進行速度が速く、死につながるガンとして恐れられているらしい。
また、肺ガンによる死亡者数が、かなり早い時期から増えていることが分かる。
日本人男性と比べると、20年くらい先を行っている感じかな。
アメリカ 標準化死亡率の推移(ガン・男性)
標準化データを見ると、1960年にはもう10万人あたり50人前後が肺ガンで死んでいることになっているが、日本で50人を超えるのは1980年代だから、やはり20年くらい早い。
これはおそらく、アメリカの工業化が日本よりかなり早かったせいだろうな。